キャンバスから絵が消えた

 キャンバスから絵が消えた。 主人公の若い二人は同じ高校に通った。 大学でめぐり逢い、半年の交際の後だった。 彼女の記憶の中から、彼の記憶だけが消えてしまった。 ほかのことは全部変わらないのに、彼のこと、彼との交際の記憶だけが消えてしまった。

 高校の教師になった彼女と、同じ道を歩む彼女の女の親友。 彼と、高校3年のときは彼の恋人で、同じく小説家を目指しながら、彼と別れて北海道の大学に進んだ女の子。

 大学の文芸クラブの部長で先輩小説家。 バイト先のカフェの仲間たち。 彼と彼女をとりまく人達との暖かい交流。 せつなく、時として、胸キュンのラブストーリー。

 美しく、すがすがしく、いつまでもただよう、何とも言えない甘い香り。

 これは、ブログの野原のなかに見つけた、あと一息で大輪の花を咲かせる、ひまわり。

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