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うそー!本当?第二話

 今回は英語で、ワンスアポナタイム(Once upon a time)、

12才年上の大人の女性と幼い男の子がおりました。

 

 太平洋戦争終戦の1年前、9才の男の子が東京から縁故疎開で千葉県の

親戚に預けられ、そこの国民学校(今の小学校)に通うことになります。

担任の先生は東京から代理教師として来ていた21才の女性でした。

男の子は算数が苦手で、先生は放課後、特別に指導してくれました。

また、東京から疎開してきて編入された生徒たちは、地元の生徒たちから

いじめを受けていました。主人公の男の子は弱虫で登校拒否になりました。

親戚のおばさんが学校に同行し、担任の先生に泣きつきました。

先生は地元の生徒を叱るとともに、「成績優等賞」の賞状を発行するように

計らいました。その結果、地元の生徒は級長の男の子一人、東京からの

疎開組はほぼ全員が優等賞をもらいました。 すると、地元の生徒たちの

態度が大人しくなり、いじめも無くなりました。

 男の子のおばさんは感謝のしるしにお米や小豆を先生の下宿に届けました。

そして、約1年後の夏に戦争は終わり、男の子はお父さんが迎えに来て

東京にもどりました。

 そして、毎年、年賀状を先生に送り続けました。もちろん、高校、大学と

進学状況は報告していました。

 

 大学3年になったとき、先生から東京に帰って初めて「逢いましょう」と

誘われます。 待ち合わせ場所は東京駅八重洲口の「銀の鈴」です。

銀座から日本橋でロードショー映画を観て、和風食事処で軽食して別れます。

 この時彼女は35才、中堅企業社長の長女でお婿さんを迎え、小学生の

女の子と男の子の母親でした。 彼は大学3年、23才でした。

 彼は家が貧しく、バイトに忙しく、ガールフレンドもいませんでした。

4年生の秋になり、彼女は彼を気の利いた和風旅館に連れて行きます。

部屋風呂に入った後、畳部屋の布団に横になり抱き合います。

彼が初めてでうまく出来ないのを知って、丁寧に手を貸して果たさせて

くれます。彼が謝ると、「あなたが良ければ、それでいいのよ」と笑う。

 

 一度だけの出来事で、かえって、良い思い出になったようです。