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うそー! まじで? 第七話

 昔、むかし、ある男がおりました。

 

 彼がヨーロッパの某国に駐在していたときのことです。

日本では考えたことも無いような出来事にいろいろと遭遇しました。

 

 一つは、先輩と、夜の港町の大通りを歩いていたときです。

舗道に面した入口がガレージか車の修理工場のような感じで

全体がふさがっていて、入口が分かりませんでした。

ところが、先輩が一カ所を押すと内側に開いて、先輩は彼に

ついて来いと云って中に入ります。

 内部は天井の僅かな蛍光灯が青白く照らしています。

奥の方に恐る恐る進んで行くと、白くスラリとした女性と

覚しき影が一人、二人と、近付いてきます。

 良く見ると、みんなハイヒール以外、何も身に付けて

いません。 まるで、水族館の水槽の底を足のある人魚が

歩いているようです。

 気に入った女性と会話するうちに、階上でゆっくりお話し

しませんかと誘われ、手を引かれて階段をあがります。

二階にはベッドのある部屋が幾つもあるようで、中に入ると、

ゆったりした部屋に清潔な感じのベッドが置かれ、本題に

入ります。 そこから先は省略しますが、若く美しい女性と

夢心地の時間を過ごしたとだけ云えば十分でしょう。

 

 次は、ピレネー山脈に近い、落ち着いた内陸の街に出掛けた

ときのことです。 そこでも、先輩が夜の街を案内してくれます。

街角の小さな酒場に入ります。すると、奥の壁を背にして雛壇の

ようにベンチが置いてあり、女性が4~5人座っています。 

その前にカウンターがあり、バーテンが客の相手をしています。

お客はお酒を飲み、煙草を吸いながら、女性たちの品定めをする

という仕掛けなのです。アメリカの西部劇に出てくるような

雰囲気です。 女性たちは若くて明るい感じで、気に入った子に

声を掛けると下に降りて来て、一緒に店の外にでます。そして、

歩いてすぐの小づくりなホテルに入り、楽しい一時を過ごします。

帰りも一緒に元の酒場まで歩いていき、待っていた先輩と合流

します。

 

 彼の目にはヨーロッパの人達はアメリカ人よりも人生を楽しんで

いるように映ったそうです。 世界にはいろいろな国があって

面白いですね。