うそー! ほんと? 第十七話
昔、ある男が米国から一時帰国し、赤坂のホテルに宿泊
していました。夕食後一人で夜の街に飲みにでかけます。
小さなバーの扉を開けて中に入り、カウンターに座ります。
カウンターのなかの女の子が話相手になってくれます。
彼女は彼氏がイランに行ってしまい、某外国語スクールで
ペルシア語を習って、彼の後を追いかけるつもりと云います。
彼が米国からの一時帰国者で直ぐに米国に帰るのを知って、
一時の気まぐれでしょうが、店が終わったらお付き合い
しますよと云う。11時にバーを出て、踊れるレストランに
行きましょうと、引っ張っていかれます。 軽く食事をとり、
ダンスを楽しみ、そこまでかと思っていたら、彼女は
「別れが惜しいの。もう少し一緒に居て」といいます。
そこで、ようやく彼女の気持ちが分かり、喜び勇んで、
ホテルではなく、近所のモーテルに連れて行きます。
彼女は多分22才前後、彼は30台後半、棚から牡丹餅と
喜び勇んで情熱的な時間を共有します。
翌朝、彼女には十分なものを渡しました。彼女は、意外
そうというか、怒ったような顔をしていましたが、少し
すると笑顔を見せて一緒に外へ出て、彼女は駅の方へ、
彼はホテルのほうへと、別れ別れになります。
これが、援助交際だったのかどうかは、彼には分から
なかったそうです。でも、若くて可愛い女の子と数時間とは
いえ、夢の様な時間を持てたことは何時までも忘れられない
と云っています。