夕方の散歩の効用

 眠りが浅く、常に睡眠不足の状態で困っていたら、医師から

夕方散歩すると夜良く眠れるよと云われた。

 

 睡眠導入剤を処方してくれた医師もいたが、睡眠薬というと

自殺に使う薬というイメージがあって、飲む気がしない。

自殺しようと睡眠薬を沢山飲んだら、寒気、吐き気がして、

苦しくて床の上を転げまわった、という話をどこかで聞いた

ことがあり、それが頭の中に残っていたようだ。

 

 60才頃ゴルフをやらなくなってから、歩かなくなって、

医者から歩いていますか、歩いてください、と云われても、

自分の身体に自信を持っていたので、無視していた。

 

 その前から、禁煙を勧められ、煙草は利尿作用以外は

悪いことばかりだから、止めた方が良いですよ、と云われたが、

胸部レントゲンでも異常はないから無視していた。

 

 その結果、高血圧とか高血糖になったが、正常値の上限を

超えた程度だし、年なんだから仕方ないと、気にしていなかった。

 

 70才辺りから、若干故障が出て来て、出来るだけ歩くように

なったが、煙草は止めなかった。

 

 約5年前、76才で心臓の冠状動脈の狭窄により、立って

いられなくなり、生れて初めて救急車で病院に搬送され、

カテーテル治療で無事に済んだ。然し、血液をサラサラに

する薬、血糖を減らす薬、コレステロールを減らす薬、

等々、薬を飲むのが仕事になった感じ。

 

 これでようやく、禁煙、ウオーキングも始めた。

最初は季節も冬だったので、午後歩いたが、夏になったら、

暑いから、早朝歩くようになった。そうしたら、睡眠時間が

短縮されたから、日中眠くて仕方が無い。

 

 そこで、医師に相談したら、夕方の散歩を勧められた訳

である。然し、習慣は恐ろしいもので、朝の4時から5時には

目が覚める。だから、朝食後もう一度寝ることにした。

 

 そして、涼しくなった今日から夕飯後に散歩してみた。

暗いから歩き難いが、車の照明を浴びるように、道路の

右側を歩く。安全のためにウオークマンのイヤホンも

右だけにする。

 

 新発見もあった。蝉は昼間しか鳴かないと思っていたら

夜まで鳴くのか。秋の虫の声なのか蝉の声なのか分からない。

 

 年を取ると身体の心配もしなければならず、結構忙しい。