2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ふるさと

「ふるさとはどちらですか」と訊かれて、はっきり答えられる人と答えられない人がいると思う。 最近、大昔に読んだ超長編小説を再読した。 主人公が何かにつけて生れ育った土地を懐かしく想いだす場面がある。 その場面では羨ましい思いを禁じえない。 然し…

ゴルフボールへの思い(5)

(十番ホール) 8年という長いニューヨーク駐在を終えて帰国。 徹マン、徹夜ボーリング、夜遊び、などなど、身体に悪いことをやって四十肩になり、幸い治って帰れて良かった。 しかし、老眼になって、商社の営業マンは難しく、思い切って退社。 受験、受験の…

ゴルフボールへの思い(4)

(七番ホール) 次の月はハンデが9だから上位入賞は無理とは思ったが、スコアは80割れを狙っていた。 ところが、突然、左肩に痛みが走り、ウッドが振れず、3番アイアンで超スローなスイングでテイーショット、ロングホールは3番アイアン、3番アイアン、…

ゴルフボールへの思い(3)

(六番ホール) 六年後、ニューヨークに二度目の駐在となった。 年齢も36才と男としても成熟期を迎えた。 スコアが90に近付き、アマチュアとしては、最大の壁にぶつかる。 90というのは、ボギー ペースとも言い、アマチュアのパープレイと言える。 1ラ…

ゴルフボールへの思い(2)

(四番ホール) 日本でも社内、業界の月例杯はあり、業界コンペは参加費、ハイヤー代を会社が負担してくれた。 日本はパブリック・コースが少なく、会員権が無いとプレーがし難い。 先輩から平日会員権の新規売り出しの話を聞いて、埼玉の小川CCの会員になっ…

ゴルフボールへの思い(1)

(一番ホール) TVで見ていて松山プロのアプローチ・ショットに舌を巻いた。 流石、世界7位である。 かって、というのは、30年以上前だが、世界の強豪たちのショットと日本人プロのショットを較べて見ていて、「世界は遠いなあ」と溜息をついていたのが嘘…

マイカーものがたり(後編)

帰国後はまず、子供の時からの夢だった、トヨタのマークIIを購入。 ニューヨーク時代、米国人マネージャーの一人がニッサン・フェアレディZを褒めていたので、買ってみた。 その後、トヨタの高級車ソアラが欲しくなり購入、一度に3台のマイカーを持ってし…

マイカーものがたり(中編)

忘れてましたが、アメリカ車はオートマだったんですね。 日本で教習にてこずったのはクラッチ付きだったからなんです。 さて、初めてのマイカーですが、これは聞いたことのないアメリカン・モーターという会社の、経営危機を救った人気車だったのですが、「…

マイカーものがたり(前編)

車の話をすると長くなりますが、よろしくお願いします。 車(乗用車)は女房のようなものでもあり、身体の一部でもあります。 そう思われませんか? 私は東京の麻布十番と東京タワーの間で、ロシア大使館の崖下あたりで育ちました。 (東京タワーはまだあり…

この世の華(5)

11番目にパリをもってきました。 パリといえば、世界で最も官能的な街と思っていましたが、裏切られた感じがするからです。 客先との夕食のあとホテルに向かって、シャンゼリゼ大通りの舗道を歩いていました。 それと分かる女の子が歩いており、追いついて…

この世の華(4)

8番目は変わったお話です。 今はなき日本の商社がどこかの国の首脳に日本女性を世話したのは有名な話です。 もっと昔、米国領事に日本女性が差し出された話もありました。 現代でも良くあることかもしれませんが、私にはただ一度の事件でした。 これは、ニュ…

この世の華(3)

5番目は日本に戻って、再び素人の若い女の子の話。 山陰地方のある温泉町のホテルに米国人2名と泊まったときのこと。 朝食のテーブルに来たウェートレスさんが問題の子。 若い方の米国人が彼女を見て「彼女、美人じゃないか」と言うので、見ると、確かに、…

この世の華(2)

三番目は情熱の国スペインのマドリッドで逢ったフランスの女性。 彼女のスペイン語が流暢なので、スペイン人と思ってたら、フランス北部の 村から、列車で出稼ぎに来ていて、月曜日に来て、金曜日に帰るとのこと。 22才で、女の子の赤ん坊が二人いるが、母…

この世の華(1)

「この世の華」と言えば女性のこと。 多くはありませんが、心を奪われた、忘れられない、私の「この世の華」について綴ってみました。 順番は決めていませんが、書き切れないと癪ですから、印象の強い、漏らしたくない女性から書かせて頂きます。 最初は、当…

ニューヨークひとりぼっち(後編)

スタッテンアイランドはイタリヤ系の白人が多かったようで、町の雰囲気は気持ちよかった。 見つけた物件はフェリーのターミナルの駐車場から近く、高台で夜景が素晴らしかった。 余談だが、駐車場がとてつもなく広く、一寸厄介だった。 ブルックリンとスタッ…

ニューヨークひとりぼっち(前編)

ニューヨークには2回駐在したが、これは1回目のときのことである。 家族から離れての単身赴任であった。 日本人ボスはロングアイランドのクイーンズ区にある、通称「国連村」という、国連職員用に建てた、地下1階地上2階建てのタウンハウスという長屋の…

ヨハネスブルグへの旅

記憶、それは額縁に入った絵のようでもあり、空に浮かぶ白い雲のようでもある。 他から離れ、一つだけ離れて浮いている記憶がある。 それは、アフリカ大陸の南端にある、南ア連邦のヨハネスブルグとダーバンへの旅である。 いつのことやら、時期は はっきり…

泡と消えたアメリカン・ドリーム

私は25年勤めた会社を50才で辞めた。 定年まではまだ15年残っていた。 厚生年金もあと15年掛け金を払い込まないと満額貰えないことは知っていた。 私は米国に10年と半年滞在し、最初から自分の商売ネタを探していた。 私は商社マンだったからだ。 「一身上の…

義理の娘

我が家には息子は二人いるが、娘がいない。 片方の息子が一緒に暮らしている女性がいると報告してきた。 今度は一生一緒に暮らしていける相手かと訊いたら、そうだという。 彼は既に自立しており、一人でマンションに暮らしていた。 年もいっているし、良か…

家物語

「家」というテーマで面白い話しになるかって? 読んでから教えてください。 家といっても、全て購入または、設計からスタートして新築したものだけですよ。 賃貸したのは含めていません。 引っ越しの件数も普通ではなく、引っ越し業者さんに随分美味しい思…

トリスタンとイゾルデ

「トリスタンとイゾルデ」という悲恋物語を知らない人がいたら、 読んでください。トリスタンはフランス人の男性の名前です。 イゾルデはアイルランドの王女ということになっていますが、 フランス読みでは「イズー」となります。 つまり、「トリスタンと イ…

子供の名前

男の子が二人いる。 生まれたときの悦びを思いだすと、命名の経緯が甦る。 長男の時は源氏物語の光の君にあやかって「光」が第一候補。 しかし、いずれ外国で暮らす予定だったので、呼びやすいように、ジョー(譲)や ケン(健)も考えた。 しかし、「十戒」…

標高が高い大都市

標高が海抜ゼロメートル以下の大都市といえば、オランダのアムステルダム。 日本の沿岸の都市は殆ど海面すれすれ。 ところが世界にはとんでもなく高いところに都市がある。 アメリカはコロラド州のデンバー市は標高ワンマイル(1609メートル)。 The Mil…

違う道

誰でも何度となく、あそこでああしていたら、違う人生があったなあ、という思い出をお持ちでしょう。 私の最初の人生分かれ道。 区立中学からの高校進学。 少しだけ人より勉強が出きると、東大を出て、末は博士か、大臣かという時代。 東大を目指すなら、学…

キャンバスから絵が消えた

キャンバスから絵が消えた。 主人公の若い二人は同じ高校に通った。 大学でめぐり逢い、半年の交際の後だった。 彼女の記憶の中から、彼の記憶だけが消えてしまった。 ほかのことは全部変わらないのに、彼のこと、彼との交際の記憶だけが消えてしまった。 高…

タンシヌル チョア ハムニダ (あなたがすきです)

本当は タンシヌル サランハムニダ (あなたを愛しています) と言える相手がいれば素晴らしい。 お隣の国は女性大統領で注目していたのに、残念なことになって いますね。 米国も女性大統領が生まれないかなあ。 女性が活躍し、強くなるのは、世界の、又、…

日本の人口減少

少子化が問題視され、官民総出で対策実行中だが、遂に人口減少に至ったとは実に嘆かわしい。 他に、少子化につながる問題として、結婚の高齢化が問題視されていたが、これも、更に、悪化し、結婚をしない男女、特に、男性が増えているという。 我々、昭和の…

先ずは自己紹介でしょ。

後期高齢者。男性。東京育ち。但し、神奈川県横須賀市生まれ、 生後直ぐ伯父さんに貰われて麻布十番のそばで成人した。 一人っ子育ち。終戦直前の1年間、千葉県香取郡(今は成田市) の親戚に疎開し戦火を逃れる。高校は靖国神社の隣り。 大学はJR巣鴨駅から…