出身高校が消えていた

 こんな事もあるのかと云うお話。

 

 自分は卒業した東京都立九段高校を誇りに思っていた。

然し、大学受験浪人が長かったり、海外駐在が長かったりで、

同窓会には一度も出たことが無かった。

 

 校舎は建て替えただろうな、どんな新校舎だろうかと、

気にはしていたが、自分のほうの転居が多く、つい忘れていた。

 

 このところ、年のせいで、昔を偲ぶことが多く、偶々、今日

インターネットで現状を調べたら、何と、2009年に廃校に

なっていて、びっくりするやら、情けないやら、自分の人生にも

波乱は多々あったが、梯子を外されたような気持である。

 

 都立九段高校は東京府から東京市に変わった時に創立された

市立一中が母体であり、受かった時は、中学の担任の先生や

両親も大変喜んでくれたし、自分でも鼻が高かった。

 

 廃校の理由は分からないが、どうやら革命的な試みを

始めたようだ。外面だけ見ると、二つのことが起きたようだ。

 

 一つは九段高校が東京都から千代田区に移管された。

その上で九段高校と区立九段中学と合併し、中高一貫6年制の

千代田区立九段中等教育学校を誕生させたのである。

 

 公立で中高一貫校は全国でも初めてだそうである。

2009年スタートだから、既に相当数の卒業生が出ている。

大学進学率など成果を上げていると思うが、至らない先輩を

追い越すような後輩たちが育っていることを願っている。